税務調査対応

経営者の方々は、少なからず税務調査に対する不安というものをお持ちなのではないでしょうか。法人の場合、業種や売上規模などにもよりますが、基本的には数年に一度、必ず税務調査はあると考えておいたほうが無難です。「うちは調査なんか来ないだろう」と油断していると、突然税務署から調査の予告があったりもします。「いつ来るかわからない」というのが税務調査の怖いところです。

私は税理士になるまで25年間にわたり国税局や税務署に勤務していたいわゆる「国税OB税理士」です。勤務時代は主に法人に対する税務調査に携わってきました。小規模法人から日本を代表するような大企業まで、あらゆる規模や業種の法人の税務調査を数多く担当してまいりました。

そのため、経験上「税務調査がどのような流れで行われるのか」「どのようなことを質問されるのか」「どのような間違いを指摘されやすいのか」などについて熟知しています。

税務調査で申告の間違いを指摘され、申告のやり直し（修正申告）をすることになってしまうと、不足していた税金を追加で納めることになります。また、加算税や延滞税といったペナルティなど、余計な税金も一緒に納めなくてはなりません。しかも、調査されるのは直近の事業年度だけではありません。基本的には過去３年分、場合によっては５年や７年さかのぼって修正申告しなければならないケースもあります。

ここで注意しなければならないのは、調査において間違いを指摘されたことによって発生した数年分の追加の税金は、一括で納めなくてはならないという点です。場合によっては多額の税金が発生し、会社の資金繰りが一気に悪くなるというリスクも考えられます。

では、そんな大変な目に遭わないためにはどうすればいいのか。

それは「日頃から調査で間違いを指摘されないような正しい会計処理や申告を行っておく」ということです。当たり前のことかも知れませんが。

「日頃から」というのはなぜかというと、調査の予告があったからといって、慌てて過去の会計処理や申告書を訂正しようと思っても、もう手遅れだからです。

「あぁ、こんなことになるくらいなら最初からもっとちゃんとやっておけばよかった」と後悔しないためにも、日頃から税理士の適切なチェックを受け、いざという時に備えておくことが重要です。

税務の世界では、答えが白黒はっきりしているものだけでなく、いわゆる「グレーゾーン」というものが数多く存在します。例えばよくあるのが、「経費になるのかならないのか判断に迷う費用」です。税務調査の場面では、調査官は基本的にグレーなものは黒にしようとしてきます。つまり「経費として認めない」ということです。しかし、すべて調査官の言いなりになる必要はありません。

税理士としては、「この経費はどういう条件なら認められる」あるいは「どういう条件なら認められない」ということを適切に見極めた上で、調査官に対して反論すべきことがあれば反論しなければなりません。「この経費は〇〇だから経費にして問題はありません」ときちんと主張するのです。そして、その主張に合理的な根拠さえあれば、グレーを白にすることは可能です。

ただ、税理士がいない状況で、経営者さまだけで税務署に対してこのような合理的な反論や交渉をするというのはなかなか困難なのではないか思います。やはり税理士がお客さまの代理人として、税務調査に対応し交渉するというのが望ましいです。

日頃から税務調査を念頭に置いた判断をしておけば、調査が来ても慌てることはありません。そして、そのような適切な判断ができるかどうかは、税理士がどれだけ調査の場数を踏んでいるかによるところが大きいと考えています。経験値によって事前にリスクを予測し回避できる可能性が高いからです。

税務調査については、これまでの経験から培った知識をもとに適切なアドバイスをいたします。「調査官の視点」を熟知しているからこそ、事前に対策を講じることもできます。そして、もし調査が来ることになったとしても、万全の準備をした上で、お客さまに代わって誠実に対応いたしますのでご安心いただけます。

税務調査のことで不安やお悩みをお持ちの方、まずはお気軽にご相談ください。